本考察記事は、今週発売の週刊少年ジャンプ2024年2号掲載の『僕のヒーローアカデミア(以下、ヒロアカ)』 第409話「”個性”爆破!!」までの情報を含みます。
第409話「”個性”爆破!!」を読了の上、御覧ください。
2024年春発売予定のコミックス第40巻に、第409話は収録されます。
オールフォーワン(以下、AFO)と与一の生みの親である娼婦は、なぜ8ヶ月間、自身の妊娠に気づくことが出来なかったのか?
それは、娼婦なのに性行為を1年程していなかったから。
娼婦は左腕についたイボ(個性)のせいで男に買われず性行為をしていなかった。更に、仕事ができないことから、お金が稼げず、浮浪生活を余儀なくされた。
妊娠による体調不良は多少なりともあるはずだが、浮浪生活の不衛生な環境と自堕落な食生活で、自身の体調を気にする余裕はなかっただろう。
また、AFOと与一の異常な体質により、体調不良は一切なく、腹の膨らみ以外では気づけなかった可能性もある。
娼婦の女が彼らの母親であると考えるのが妥当だろう。しかし娼婦の個性は”イボ”であるのに対して、AFOの個性は”強奪・付与”。弟の与一は”付与”のみ。
通常個性は両親のどちらか、もしくは複合的な個性が発現する。だがAFOと与一は娼婦の”イボ”とは異なる個性が発現した。
二人とも突然変異(ミューテーション)だった可能性は捨てきれないが、作中では志村転弧と壊理以外に突然変異の事例がないため、非常に珍しいものだと予想される。
従って娼婦の女は赤子の生みの親であって、遺伝子的な親ではない。
さらに言うと個性イボは異母の暗示。
では娼婦はどのようにして妊娠をしたのか?
それを説明するには、個性の仕組みと起源を知る必要がある。詳しくは下記の記事をご覧ください。
娼婦の女は、AFOと与一を出産後、川で死亡した。その後ネズミが女の遺体や赤子をかじり、増水した川に流され海へと行った。1年後、中国・軽慶市で、光る赤子が産まれたというニュースが世界を轟かせた。それを期に各地で”個性”の発現が確認される。
「個性ウイルス」がネズミを媒介として世界中に蔓延し、超常社会となったことは知っての通りだろう。そのウイルスの発生源は娼婦である。娼婦はAFOと与一を妊娠する以前から「個性ウイルス」に感染し、個性”イボ”を発現している。
娼婦は妊娠する数ヶ月前から性行為をしていない。個性発現と妊娠の時期を考えると、妊娠は「個性ウイルス」が原因である可能性がある。
そもそも個性とは皆、複合的な能力を持っているもの。例えば芦戸三奈の個性”酸”は溶解液を作り出す体内器官とそれを排出する器官、そしてそれに耐えうる全身の細胞が組み合わさったものである。
つまり娼婦の個性”イボ”は、イボを作る個性ではなく皮膚の外側にある角質層が異常に細胞分裂を起こし硬質化する個性だ。
これがもし、皮膚の角質層ではなく、体内で細胞分裂が過剰に起こっていたら?
「個性ウイルス」と娼婦の細胞が偶然結びつき、AFOと与一を妊娠した。
AFOと与一が「個性ウイルス」によって生み出されたのなら、いくつか説明がつく。
AFOは生まれてすぐに、娼婦の個性”イボ”を奪い、生後1年で”イボ”を使いこなして大人を蹂躙している。
そして弟の与一に関しては個性”力をストックする”を与えられたにも関わらず、順応している。AFOが目をつけた個性であれば、元の所有者は鍛え上げられた肉体を持っていたはずだ。
虚弱体質である与一が「力をストックする個性(1世代)」を与えられたら、多少なりとも身体に異常を来すだろう。
さらに、AFOは多くの個性を奪ってきたが廃人にならずに、悪事を行う健康体そのもの。
これに関しては「個性”オール・フォー・ワン”(強奪・付与)」の効果であると解釈できるが、AFOの個性を受け継いだ死柄木弔は、個性を受け取るのに4ヶ月間の肉体改造(メモリー拡張)を必要とした。もし「個性”オール・フォー・ワン”」が複数個性に耐えるメモリー拡張効果があるのなら4ヶ月間の肉体改造は不要だったはず。
そして第409話に出てきた「”負の感情”に振り回されて”支配権”が弱まってンスよ」というホークスのセリフ。これは個性のコントロールに関する話であって、複数個性への耐久力はまた別。耐久性と意思の強さが比例しているのなら、OFAを18年間所持してきた4代目は40代で老衰するはずがない。
- 娼婦と個性が一致しないのは、「個性ウイルス」の影響を強く受けているため。
- 「個性ウイルス」によって生み出されたため、個性への順応や耐久力が高い。
面白かったです
単行本のリンクが細かい!
ありがとうございます
最終回迎える前に、思うこと書こうと思ってます!
これ俺2巻の時点で言ってたわ
有識者が多ければ多いほど、考察の説得力が増す。