※ 本記事では英語原文を意訳した文章となっております。多少の誤訳は予めご了承ください。
小池:堀越耕平先生(以下、堀越先生)の2作品目(戦星のバルジ)が終わった後、私たちは3作品目に何を書くかについて話し合っていました。『ぼくのヒーロー』という堀越先生の心に残ったストーリーがあり、堀越先生は、それを連載したいと強く思っていて、それが連載への出発点でした。
小池:堀越先生はサム・ライミ監督の『スパイダーマン』が大好きだと聞いています。連載1作品目(逢魔ヶ刻動物園)は動物園を中心に展開しましたが、2作品目は『スペースオペラ』に似ていましたね。映画の面では『スター・ウォーズ』の雰囲気を出していたので、「ヒーロー」は堀越先生のコンセプトの一つに過ぎないと考えています。もちろんアメコミの影響や、『ウルトラマン』、『仮面ライダー』のような作品が先生の「ヒーロー愛」に貢献していると思います。
小池:もちろん、堀越先生は最初からコンセプトを決めていました。 単行本のカバー裏に書かれているように没になった多くの設定があり、先生との打ち合わせで多くの変更が行われ、先生と共に多くのアイディアを選さしていきました。それがストーリーの作り方です。担当編集は作家の才能を信じて”まっすぐに受け止める”ことに専念します。私自身の想像力だけではなく堀越先生の頭の中を理解すべく切望していたと思います。
小池:作品や作家によって違うんですが、会話だけだったり、絵を描いたり、キャラクターデザインについて話し合ったりでしたね。コンセプトについては永遠に取り組んでいました。また、ストーリーボードに取り掛かりながらコンセプトのことも考えていました。『ヒロアカ』ではストーリー進行に基づいて作っていくんですが、第1話が完成するのに、おおよそ8,9ヶ月くらいで2話は2ヶ月かかり3話が1週間かかりました。
小池:はい、連載は1回の会議で決まりました。
門司:意見は別れていましたが、誰もが「おもしろい」と言っていました。【修正グループ】と【修正不要グループ】に分かれていました。連載に反対した人は居ませんでしたよ。
小池:主人公のデクは3話目で”個性”を使用しますが、これについては多くの意見が出ていて第1話で「オールマイトが継承について詳しく語っていない」や「1話から”個性”を使えた方が良い」「前半をもっとコンパクトに」など様々な意見がありました。この考えは堀越先生とも議論していたことなので、可能であればやりたいと思っていましたが、ページ数の関係や堀越先生の 「変更しません」と言う発言から”変更なし”で提出しました。
小池:これはすべての作家に言えることですが、幼少時代は『ドラえもん』や『アンパンマン』などの作品から町中では「商品」「ハリウッド映画のポスター」などが源だと思います。
門司:私がこれまで担当してきた作家の中で堀越先生が1番 落書きをします。漫画家ならみんな絵を描くことが好きだと思いますが、堀越先生は飛び抜けて絵を描くことが好きですね。彼が人生を通して絵を描いてきたことが分かりました。
バルジの連載終了後、堀越先生は鬱状態になって「漫画家辞めちゃおうかな」とすら思ったという話があるけど、本当に辞めなくて良かった。
コメントを残す